古くなった一軒家のリフォームは、大規模な工事になりますよね。経費も期間もそれなりにかかるので、できるだけスムーズに終わらせたいものです。
ここでは、一戸建てのリフォームにかかる期間や、トラブルの実例と対策などをご紹介します。
なお、リフォームにかかるお金については、「リフォームにかかるお金の相場と詳細」に詳しく書いています。併せてお読みください。
一戸建てのリフォームの期間
一戸建てをまるごとリフォームする際には、1〜2.5ヶ月程度かかります。
壁や内装を取り払う解体作業や養生、2階への足場の設置などが必要となるからです。
また、古い住宅の場合には基盤や建材などの劣化が見つかる場合もあり、その場合には工事前に補修も行うため予定が延びることがあります。
それに対して、キッチンやバスルーム、1室のみなどの部分的なリフォームの場合は、1日〜数日で完了します。
一戸建てのリフォームトラブルの実例
リフォームのトラブルは様々なものがありますが、なかでも代表的なものをいくつかご紹介します。
希望通りのリフォームが行われていない
希望を伝えたのに、要請通りのリフォームが行われていないというケースです。
この場合、見積もりや契約書を確認し、内容と工事に相違があればリフォーム会社に連絡しましょう。
工事予定日を過ぎても工事が始まらない
契約に記載されている工事開始日が過ぎても工事がいっこうに始まらないケースです。
一軒まるごとの工事の場合、仮住まいなどの契約もあるので焦ってしまいますよね。
この場合、理由を確認し、早急に開始してもらう必要があります。
また、もし対応してもらえない場合には、期限を決めて「期限内に工事が開始されない場合は契約を解除する」という書面を作ってリフォーム業者に送りましょう。
改善されない場合には契約の解除と前払いした代金の返還を求めることができます。
リフォーム後に住み始めたら体調が悪くなった
俗に言う「シックハウス症候群」が発生した場合、改修を求めることができます。
シックハウス症候群は正式な病名ではなく、以下のような症状が認められます。
- 目がチカチカする・充血する
- 吐き気やめまいがする
- ダニやカビのアレルギー
- 食欲不振・下痢
- 息切れや胸苦しさ
- 発疹・かゆみ
- 頭痛 など
シックハウスに関しては、厚生労働省で定められた13の物質の濃度を測定・調査することが定められています。シックハウスが疑われる場合には、リフォーム会社や他の機関に調査を依頼します。
数値が既定値より多い場合は違反となります。病院で診断書を取っておくことも重要です。
シックハウスは専門機関などに相談するのが賢明ですが、調査や交渉には時間がかかります。健康被害がひどい場合には、仮住まいを検討するなども必要です。
劣化を知らされずにリフォームされた・工事後に不具合がみつかった
基盤や骨組みが劣化しているにもかかわらず、日程調整のために劣化を放置してリフォームされてしまい、後から不具合が出るケースがあります。
また、工事が雑で、あとから水漏れや歪みなどの不具合が生じる場合などもあります。
工事後の瑕疵が見つかった場合には、リフォーム会社に申し出ることで、無償補修などの対応をしてもらいます。
万が一対応してもらえない場合には、消費者センターや紛争処理センター、弁護士などに相談して対処しましょう。
また、リフォーム会社に修繕依頼をする際には、内容証明郵便を利用して送付しましょう。対応してもらえなかった場合には「保証期間内に修繕依頼を行った」という証拠となります。
もしもの場合に備えて、瑕疵保険に入っておくのがおすすめです。
一戸建てリフォームでトラブルが発生したら?
リフォームで万が一トラブルが発生した場合、弁護士や法律事務所に依頼するのも一つの方法ですが、お金がかかるなど敷居が高いですよね。
そんな時は、無料の公的機関を利用しましょう。
・リフォネット:地方公共団体におけるリフォームの相談窓口のご案内(https://www.refonet.jp/trsm/)
自治体には、無料の住宅相談機関が存在します。ホームページでお住まいの役所を検索しても調べられますが、こちらのサイトでは簡単に見つけることができるのでおすすめです。
・住まいるダイヤル(公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター)
リフォームに関する相談を電話ですることができます。相談は無料で、弁護士や建築士など専門家が対応してくれるので安心ですよ。
トラブルを防いで素敵なリフォームを
一軒家のリフォームの期間やトラブルなどについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
一軒をまるごとリフォームするには1ヶ月〜2.5ヶ月かかるので、仮住まいなどが必要です。
また、もしリフォーム中やリフォーム後にトラブルが起こった場合は、無料の公的機関を利用して、賢く解決しましょう。