リフォームノート

雨漏り対策のポイント①雨漏りの原因とは?

2020年1月15日


雨漏りが発生した場合、まずは原因を特定することが重要で、そのうえで特定した原因を完全に取り除くことが根本的な解決につながります。

雨漏りが発生する原因はおもに「劣化」「破損」の2つです。

これらの現象がどの部位で起こっているのか特定すること、またどの程度の被害があるのかチェックすることが重要です。
そして状況に応じて修理をし、再発の防止に努めなければいけません。

では雨漏りが発生する原因について詳しく解説したいと思います。

雨漏りが発生する2大原因について

雨漏りが発生する2大原因は「劣化」と「破損」です。
その他に施工不良が原因になる場合もありますが、このケースでは比較的早い段階で表面化することが多く、また「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」の対象にもなるため今回は除外します。

ちなみに「瑕疵担保責任」とは、隠れた瑕疵(欠陥や不具合)が引き渡し後に発見された場合、売主が負わなければいけない責任のことです。

それでは「劣化」と「破損」などの原因がどのように雨漏りにつながるのか見ていきましょう。

劣化が原因の雨漏り

外部に使用している建材は、紫外線や風雨など外的な刺激を常に受け続けています。
外的な刺激から材料を保護するのはおもに塗装です。
ただし長時間刺激を受け続けると塗料の成分は徐々に分解され、保護機能を失います
塗装としての機能が失われた建材は、水分を含みやすくなり、非常にもろく傷みやすくなるのです。

また仕上げ材の下層には防水シートを施工することが一般的で、仕上げ材が水分を通しても防水シートが正常であれば雨漏りは起こりません。
しかし防水シートも経年によって劣化するため、いつまでも水分の流入を抑えられるわけではないのです。
水分を徐々に含み内部にまで及ぶと雨漏りに発展します。

その他にも、コーキングやモルタル、漆喰なども劣化すると、ひび割れや剥離を起こし水分の侵入を許すことがあります。

破損が原因の雨漏り

地震や台風の影響によって物理的な衝撃が加わり、外部の仕上げ材が破損することがあります。
破損の被害が防水シートにまで及び、隙間が生じると水分は容易に内部へと侵入し、雨漏りに直結する原因になります。

劣化が原因の場合は時間をかけて症状が現れますが、一方で破損が原因の場合は短期間に表面化しやすいことが特徴です。

雨漏りが発生しやすい部位について


雨漏りが発生したら発生箇所を必ず特定し、その部位を確実に修理しなくてはいけません。
しかしこの原因となる部位の特定は簡単ではないケースも多いのです。

というのも水分はかなりの長距離を伝わって表面化することもあるためで、正確な原因を究明するのは専門的な調査が必要となる場合もあることは理解しておきましょう。

雨漏りが発生しやすい部位といえば「屋根」「外壁」「ベランダ」「サッシ」です。
これらの部位でどのように雨漏りにつながるのか見ていきましょう。

屋根で発生する雨漏り

屋根材も種類によっては経年劣化しやすく、ケアを怠ると雨漏りの原因になるため注意が必要です。
スレート瓦などは表面の塗膜が劣化すると、ひび割れや反りで隙間が生じ、水分を内部に侵入させてしまうことがあります。
防水シートの劣化から雨漏りにつながり、さらに野地板やその他木材が腐朽することがあると大規模な修繕が必要になるでしょう。
また屋根部に使用される棟板金などは気温によって伸縮を繰り返し、徐々に釘が浮いてくる現象が起こります。
浮いた部分には隙間が生じ、そこから水分が侵入すると雨漏りに発展することがありますが、これも経年劣化が原因です。
そして地震や台風の影響で屋根瓦が破損すると雨水はダイレクトに流れ込み、雨漏りを起こすことがあります。

外壁で発生する雨漏り

外壁材も表面の塗膜が劣化すると水分を吸収しやすくなり、防水シートの劣化も伴い徐々に建物の内部へと侵入します
内装の壁にカビなどが発生することで気づき、その時点ではすでに建物の重要な構造部も濡れていたということも少なくありません。
構造にまで被害が及ぶと、腐朽し耐久性を著しく損ねる原因にもなるため、早急な修理が必要となるでしょう。
外壁材どうしの継ぎ目に充填しているコーキングが劣化すると、ひび割れや剥離によって隙間が生じ、水分が侵入することがあります。
また外壁材も地震やその他物理的な衝撃で破損すると雨漏りを起こすことがあります。

ベランダで発生する雨漏り

ベランダ防水も経年劣化によって防水層は機能を損ね、雨漏りを起こすことがあります。
また排水ドレンにゴミが詰まり水たまり状態が続くような環境では、ドレンが錆びることで周辺の劣化を促します。

サッシで発生する雨漏り

サッシ周辺にはコーキングを充填していますが、経年劣化によってひび割れや剥離を起こし雨漏りに発展することがあります。
またとくに冬には窓付近では結露を発生させカビの発生などの原因にもなりますが、雨漏りとは別の問題があり、対処法も異なります。

雨漏りの原因まとめ

雨漏りが発生すると原因の特定が重要なカギとなります。
というのも確実に原因を取り除かなければ、再発につながりかねないためです。
また雨漏りは、放置が長引くと建物の重要な構造を傷め耐久性を損ねる原因にもなります。異変に気づいた時点で適切な調査と修理ができる専門業者に依頼し早期に解決を図りましょう。

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