新築のときはキレイだった壁紙も年月の経過によって必ず劣化の症状が現れます。
症状としてよく見られるのは、汚れや継ぎ目の開き、破れなどです。
室内環境の影響や外的な衝撃が加わることが原因で起こるのですが、そのまま放置しておくと見た目にも良い印象は与えません。
壁紙だけであれば簡単にリフォームができるうえ、部屋のイメージをガラッと変えることもできます。
今までと違った空間を演出する壁紙を選択するときのコンセプトとして、デザイン性と機能性の2つが候補に挙がります。
そこで、デザイン性を重視した「アクセントクロス」、機能性を重視した「機能性クロス」についてご紹介いたします。
アクセントクロスとはなに?
「アクセントクロス」とは、壁の一部だけを周囲と全く異なる壁紙を使用することをいいます。
部屋の壁紙の多くは白を基調としていますが、壁の一部、あるいは一面だけを濃い色や柄の入った壁紙を使用することで、メリハリや立体感を与えるなどアクセント効果をもたらします。
小物や雑貨を使わなくても、少しのアクセントを加えるだけであっという間に部屋の雰囲気は変化し、おしゃれな空間として生まれ変わります。
アクセントクロスを貼る位置としては、リビングであればテレビの背面やソファーの背面、玄関であれば入ってすぐ正面の壁、その他寝室やトイレなど、動線のなかでフォーカスされやすい場所が効果的です。
色選びも大きなポイントとなります
リビングやダイニングなどでは、派手でないおだやかでシンプルな色を使うことで家族が集まり安らげる空間として、いつまでも機能します。
玄関は毎日のように人が出入りする場所であり、ときにはお客様を迎える場所でもあります。
できるだけ清潔感のある明るめの色を使うか、全体的に白を基調としながらワンポイントに反対色を使うことで白を際立たせるということもできます。
>寝室は1日の疲れを癒すための空間なので、暖色系よりも落ち着いたシックな色合いが良いでしょう。
トイレには派手な色や柄、または逆に落ち着いた色など、好みの壁紙を使うことができる場所です。
タイル調や幾何学模様など、その他にも思い切って奇抜な壁紙を使っても良いかもしれません。
機能性クロスとはなに?
壁紙の素材には多くの種類があります。
最も多く使用されているものがビニールクロスで、その他にも織物や紙などがあります。
そのなかでもさまざまな機能を持たせ、生活に快適性を付加するものを「機能性クロス」といいます。
具体的にどのような機能を持つ壁紙があるのか見てみましょう。
耐久機能
壁紙の表面にフィルムを施すなど強化することで、ひっかき傷を防ぎます。
スーパー耐久タイプのような種類もあり、犬や猫などペットのいる家庭では効果を発揮します。
消臭機能
特殊フィルムで加工した壁紙で、たばこ臭やホルムアルデヒド、アンモニア臭などを吸着し消臭します。
においの気になるあらゆる場所で使用できますが、トイレに使用することは最適といえるでしょう。
防汚効果
表面に特殊フィルムで加工し、水分の吸収を防ぐことによって汚れの付着を防止します。
そうじがしやすいことも特徴で、子育てをする家庭には効果的です。
抗菌効果
表面に抗菌剤を含む特殊フィルムで加工して、細菌の繁殖を防ぎます。
細菌が繁殖しやすい水回りなどで使用すると効果的です。
吸放湿機能
日本特有の環境である湿度調整機能を持った壁紙です。
夏場など湿度に高いときに水分を吸収し、冬場になど乾燥しているときに吐き出す機能を持っており、健康管理にも貢献します。
左官で行う塗り壁と同様の機能を持ちます。
まとめ
壁紙をリフォームするだけで、部屋の雰囲気を一変させることができるうえ、機能性を持たせることで、暮らしに快適をもたらすことが可能となります。
なかには、始めから裏面にのりが付いてあるものや、壁紙のうえから貼ることができるものなど、DIYで手軽にリフォームできる壁紙もあります。
劣化の進行した壁紙をきれいにしたいときや、部屋を模様替えして雰囲気を変えたいときには、「アクセントクロス」や「機能性クロス」を検討してみてはいかがでしょうか。