少し前までに建てられたマンションの間取りは、たいていリビングの横に和室がついています。でも、アレルギーの問題や多様化するライフスタイルから、「和室はいらない」という人が増えています。
マンションの和室を洋室にリフォームすると決めたら、まず気になるのは費用ですよね。今回は、マンションの6畳の和室をモデルとした洋室にするリフォームの費用や注意点をご紹介します。
これから和室を洋室にしたいと思っている人は、ぜひチェックしてみてください!
和室を洋室にする際の工事内容
和室を洋室にするリフォームで思いつくのは、畳からフローリングにすることです。でも、和室をよく見渡してみると、フローリングにしただけでは和のテイストが残ってしまう箇所が結構ありますよね。
どこまでリフォームするのかはもともとの部屋の雰囲気にもよりますが、ここからは大まかなリフォーム内容とその費用相場をお伝えします。
畳をフローリングにするリフォーム
畳をフローリングにするリフォームは、畳を撤去して畳の厚さ分を埋めてからフローリングを張るという工事になります。畳の厚さは通常40〜50cmなのに対し、フローリングは12cm程度だからです。価格はおよそ16〜18万円程度になります。
フローリング材はたくさんの種類があります。無垢材は質感や肌触り・香りなどが良く、健康を考える人にはおすすめしたい材質です。天然木は経年劣化を楽しめ、傷がついても修復しやすいですが、長年のうちには収縮や反りが生まれるという弱点があります。
また、無垢材にもパインやオーク・ヒノキ・杉・チェストナットなど様々あり、お部屋の雰囲気をかなり左右するので、自分の目でしっかりと確かめてから決めると良いでしょう。無垢材は天然木から一枚板を切り出すので、価格は合板よりも高くなりますが、健康面や味わいなどを考えて選ぶ人が多いです。
合板は集成材の上に天然木や特殊シートを貼ったもので、収縮や反りの心配がいりません。合板はアレルギー対策や防音などの機能性を持ったものが多く、価格も無垢材よりは安価ですが、修復は難しくなります。
壁や天井のクロスを張り替えるリフォーム
壁と天井のクロスはそのままでも使えますが、張り替えると一気に雰囲気が和から洋に変わります。
壁と天井はクロスの値段にもよりますが、それぞれおよそ4〜5万円程度です。
扉や襖のリフォーム
出入り口や押入れの扉は、白の無地ならそのまま使用しても洋の部屋にマッチするかもしれません。しかし、部屋の雰囲気に合うように統一したいということなら、扉も交換するのがおすすめです。
扉の交換は、出入り口なら扉の価格と撤去代で済みますが、押入れの襖を折戸にする場合には、レールと車輪を取りつける工事が必要となります。その際の費用相場は15〜20万円程度です。
マンションの和室を洋室化する際の注意点
購入したマンションは自由にリフォームできると思いがちですが、構造によってはリフォームできることとできないことがあります。まずはリフォームが可能かどうかをチェックしてから計画を立てましょう。
構造によっては実現できないこともある
和室の壁を取り払い、リビングとつなげて広々とした空間にしたいという人も多くいます。しかし、マンションの場合には柱を使わない代わりに耐久性を兼ねた壁を使用していることから、撤去できない壁もあるのです。
間取りを変更したい際には、管理組合に問い合わせて可能かどうかを確認する必要があります。
防音など管理規約に注意
マンションの規約には、リフォームに対する記載があります。畳をフローリングなどにする場合は防音などの関係で、使用する床材が定められている場合があるため、事前にチェックしておくのがおすすめです。
他にも細かな規約があるかもしれないので、管理会社によく確認することが賢明です。
押し入れをクローゼットにする際は奥行きに注意
押し入れをクローゼットにすることは可能ですが、注意したいのは奥行きです。押し入れの奥行きは通常80〜85cmですが、クローゼットの奥行きは45〜60cm です。つまり、押し入れからクローゼットにする場合、不要な空間ができるということです。
おすすめなのは、反対側の部屋の収納スペースを広げる工事を一緒にするか、押入れの規格のままクローゼット風にリフォームする方法です。
クローゼット風にするリフォームは、奥行きはそのままにして中仕切りを取り除き、パイプを取り付けるなどの工夫をします。これなら収納量も多くなり、押入れダンスを入れて活用するなど使い方も広がりますよ。
マンションの和室を洋室化するリフォームのまとめ
マンションの和室を洋室にするには、以下のような工事内容があります。
- 畳をフローリングにする
- 壁や天井のクロスを張り替える
- 扉や襖を交換する
それぞれの工事の価格の他に、撤去の作業費用4〜5万円程度がかかります。
マンションリフォームで注意したいのは、構造と管理規約です。これらは事前に管理組合などに問い合わせて聞いて確認することが必要です。
マンションのリフォームをする際には、たとえ壁紙の張替えだけでも事前に管理組合に届ける必要があります。管理組合やリフォーム会社としっかりと相談した上で、希望のリフォームを実現しましょう。