寝室をリフォームしようとする時、収納スペースはマストですが、どのくらいの大きさが必要かと問われると、詳細に答えられる人は少ないのではないでしょうか。
この記事では、寝室をリフォームする際の収納について説明します。
寝室リフォームにビルトインクローゼットを作るメリット
従来の日本の収納といえば押入れやタンスでしたが、現在は生活様式の変化によって、押し入れは使いづらいという人が多くなってきました。寝る時も床に布団を敷くよりベッドという人も多く、そうなると布団を入れておくための押入れも必要なくなります。そこで、新築やリフォームをする際にクローゼット収納にする人が増えているのです。
ビルトインクローゼットとは、作り付けのクローゼットのことです。従来は扉付きが主流でしたが、現在は魅せる収納のオープンクローゼットの人気も高まっています。ビルトインクローゼットは、衣類や道具類を一箇所に収納できるため、あちこち移動する手間が省け、季節ごとの衣替えも不要です。寝室の近くにビルトインクローゼットがあると、着替えや衣類の整理整頓がしやすいため便利です。
また、ビルトインクローゼットは使い勝手に応じて様々に作ることができるため、自分だけのオリジナルなクロゼットが実現します。
ビルトインクローゼットを考えるポイント
2. 人数分の広さの目安
3. 整理しやすい間取り
1.収納するものの大きさ
ビルトインクローゼットを作る際にまず考えなければならないのは、何を収納するかです。衣類の他にもバッグや靴、季節の家電なども収納したいなら、それに見合った大きさやスペースを確保しなければなりません。ホットカーペットやヒーターなどの暖房器具や布団乾燥機などは、大きさや奥行きも考える必要があります。狭いビルトインクローゼットを作ってしまうと、収納したいものが入り切らず、詰め込むだけの物置状態になってしまうため、事前に収納したいものの目星をつけておきましょう。
2.人数分の広さの目安
家族分の衣類を収納するビルトインクローゼットにする場合は、人が通れてなおかつ人数分の収納スペースを考える必要があります。人が通れる広さは、およそ60cm程度必要です。また、1人分なら1畳程度、2人分なら2畳程度が目安で、衣類が多い人はプラス1畳と考えれば良いでしょう。
3. 整理しやすい間取り
ビルトインクローゼットには壁面型、Ⅱ字型、L字型、コの字型などがあります。
壁面型
壁面に収納を作る形です。大きなスペースが取れない場合に適しています。
Ⅱ字型
通路の両側の壁を収納にする間取りです。左右で違う人の収納にしたり、季節で分けて使ったりすることができます。
L字型
四角いスペースの角を利用して、L字型に収納を作る間取りです。中央に人が立てるので、そんなに広いスペースは取れないけれどコの字型にするにはスペースが余るときなどに適しています。
コの字型
四角いスペースが取れる場合、壁沿いにぐるりとコの字型に収納を作る間取りです。4畳半以上の広いスペースが取れる場合に適しています。
オープンクローゼットで使い勝手をプラス
ビルトインクローゼットを作ったのはいいけれど、「ハンガーの下の空間が上手く使えない」という人も多いのではないでしょうか。そんなときは市販のオープンクローゼット用収納を使うと、より使い勝手が良くなります。
おすすめしたいのはオープンクローゼット用のローチェストです。ハンガーに掛けると形が崩れてしまう衣類などは、やはり畳んで収納したいもの。しかし、棚に直置きにすると整理整頓がしづらくなり、棚はぐちゃぐちゃになりがちです。オープンクローゼット用収納は、通常のタンスより奥行きが狭いため、ビルトインクローゼットにも収まるので便利です。
ディアウォールでオープンクローゼット風に
寝室をリフォームする際、タンスなどの家具を置くことを考えてビルトインクローゼットを作らなかったという人におすすめなのが、市販のオープンクローゼットやディアウォールでオープンクローゼットを作ってしまうという方法です。
市販のオープンクローゼット用家具は上記でも紹介したローチェストの他、様々なタイプが出ています。また、好きな場所に柱を作り、棚を作ることができるディアウォールなら、DIYで作ることが可能です。ディアウォールとは、ツーバイフォーの木材の上下に取り付ける部品で、賃貸物件でも傷をつけずに棚を作ることができる便利なアイテムです。
寝室リフォームの収納のまとめ
寝室をリフォームする際、十分に考えたい収納スペースですが、考える際のポイントは以下の3点です。
- 収納する物の大きさ
- 人数分の広さの目安
- 整理しやすい間取り
寝室近くに収納があると何かと便利ですので、設計時には十分に考え、使い勝手の良い収納を作りたいものです。