「オール電化」とは、自宅で使用する設備などのエネルギー源をすべて電気に統一することをいいます。
一般的に住宅のエネルギー源といえば電気とガスを併用しているケースが多い傾向にありますが、生活様式によっては「オール電化」にすることで多くのメリットを得ることが可能です。
今回は、岡山市でご夫婦2人がお住まいの平屋において、「オール電化」を採用したリフォームの実例をご紹介いたします。
オール電化のメリットとデメリット
オール電化の採用という点において、特徴を知り、その効果がどの程度期待できるのか判断したうえで検討を行うことが重要です。
生活様式にマッチするケースではあらゆる面で高い効果を得ることができます。
オール電化のメリットとデメリットについて見てみましょう。
メリット
- オール電化ではガスの基本料金が不要となり、またオール電化向けの電気料金プランを利用し、割安な夜間を中心に電気を使用することによって光熱費の削減が可能となります。
- 料理ではIHクッキングヒーターを利用することになりますが、火を使用しないため火災が発生するといった不安が軽減されます。
- 万が一地震などでライフラインが停止した場合においても、復旧のスピードはガスなどに比べ電気が最も早い傾向にあります。
- ガスコンロと比較しても、お手入れが簡単であるため、日常的にきれいなキッチンを維持することが可能です。
デメリット
- オール電化に必要となる設備の導入コストがかかります。
- オール電化向けの電気料金プランでは昼間の料金設定が高くなるため、昼間に多くの電気を使用する家庭では経済的な効果は期待しにくくなります。
ただし太陽光発電システムを設置して併用した場合、時間帯によって使い分けることで効率を大きく高めることができます。 - IHクッキングヒーターは専用の器具が必要です。また鍋をふりながらの調理が不可となることなどがガスコンロと異なる部分となります。
オール電化の施工事例
今回は、ご夫婦が2人でゆとりのある生活を送るため、以前よりリフォーム計画をされていた築30年の平屋です。
大きな間取り変更をすることなく、日常生活のなかで多くのメリットが期待できるオール電化を採用して内装および設備導入のリフォームを行いました。
LDK
既存のキッチンを撤去し、システムキッチンと吊戸棚を新規に設置しています。
オール電化でIHクッキングヒーターを使用するため、調理後でも掃除が楽にできるようになりました。
またキッチンの天板やシンク、レンジフードなども以前よりお手入れがしやすい仕様および素材となっているため、家事の手間を省き時間に余裕が生まれます。
和室
和室はライフスタイルに合わせて洋室に変更しました。
フローリングは掃除がしやすく、重量のある家具の配置も自由に行うことができます。
隣の洋室との間にあった開口部を塞ぎ、間仕切り壁を設置することで、プライバシー性の高い部屋になっています。
さらに押入れの内部にはクローゼットと飾り棚を造作し、使い勝手のよい収納に生まれ変わりました。
活用の幅が広がり、趣味や休息などプライベートな時間を過ごすことができる空間です。
給湯器
給湯器には熱効率が高く経済効果が大いに期待できる電気給湯器「エコキュート」を採用しています。
「エコキュート」はヒートポンプという技術を利用しておりますが、この技術は空気中にもともと存在している熱を効率よく集めることで、電気の消費量を抑えながらお湯を沸かすことができるというものです。
またタンクが搭載されており、電気料金が割安な深夜の時間にお湯を沸かしてタンク内にためておくことができるため、光熱費の削減に貢献します。
オール電化リフォームのまとめ
築年数の大きな住宅でも、ライフスタイルに合わせて適切なリフォームを行うことで、快適性や安全性を追求した暮らしが可能です。
オール電化はあらゆるメリットを得ることができますが、生活様式との適正を考慮することも重要なポイントとなります。
経験が豊富なプロに相談のうえ検討してみてください。