和室は基本的に直線が多く、気分がピシッとして背筋が伸びる雰囲気があります。
しかし同時に、畳に直に座ったり寝転んだりできるため、リラックス度の高い部屋でもあります。
和室の部屋の雰囲気を決める重要なものが「壁紙」です。一見、壁紙は脇役と思われがちですが、面積が大きく目に入る部分が広いため、部屋の雰囲気を大きく左右します。それゆえに、壁紙をどんなものにしたらいいかと迷ってしまうこともあるでしょう。
ここでは、用途別の和室に合う、おすすめの壁紙を紹介します。ぜひ、和室の壁紙の張替えの参考にしてください。
和室の壁紙の費用相場
まずは、費用相場から紹介しましょう。壁紙の張替えリフォームの相場は、1㎡あたりで、およそ1,000〜1,200円です。
6畳間は約30㎡なので、約3万円からと考えればよいでしょう。
調湿機能などがついている壁紙は少し割高となり、1㎡あたりでおよそ1,500〜1,800円となります。
和室を客間として使うときのおすすめの壁紙
客間として和室を使うなら、お客様がくつろげる空間を作りたいものです。ただでさえ、現代人は正座をする機会がないので、和室に通されると緊張する人が多いからです。
和室を客間として使う場合におすすめの色は、白やベージュ、クリーム色などの明るく落ち着いた色です。
スタンダードかもしれませんが、白に近い色は膨張色なので閉塞感を和らげてくれます。
また、無地のほかに土壁風の壁紙や、漆喰風の壁紙もおすすめです。砂壁は管理が大変ですが、クロスなら触っても落ちることがなく、管理も簡単で和風の雰囲気も出せます。
土壁風や漆喰風の壁紙は、土の暖かみも演出することができます。
和室を仏間として使うときのおすすめの壁紙
仏間は仏壇を置く部屋なので、できるだけ落ち着きのあるフォーマルな壁紙が理想です。
仏間にふさわしい、慎ましやかで心が安らかになるような壁紙は、無地や砂壁調のものです。
柄物は避け、色も白やベージュ、淡い緑系などのアースカラーのものが良いでしょう。
和室をリビングや居室として使うときのおすすめの壁紙
リビングや居室として使うなら、居心地の良いものを選びましょう。部屋の雰囲気や照明・家具などに合わせるのが基本ですが、和モダンにすることも可能です。
壁紙一つで、大正時代のようなレトロな雰囲気や、アジアンテイストな部屋にすることもできます。柄の入ったカジュアルな壁紙や、思い切ってマットな黒や濃いアースカラーにするのも遊び心がありますよ。
和のテイストを全面に出すのなら、和紙が混ざっているような壁紙を選ぶのもおすすめです。
和室を寝室として使うときのおすすめの壁紙
和室を寝室として使うなら、珪藻土を使った壁紙がおすすめです。珪藻土は呼吸する土といわれており、珪藻の殻の化石が積み重なって固まり、土になった天然の素材。人にやさしく、1日の疲れを取り長い時間を過ごす寝室にぴったりです。
人は就寝時にコップ1杯分の汗をかくといわれています。また、冬場は結露の心配などもありますが、吸湿性のある珪藻土の壁紙の部屋なら、湿気を調整し、快適な寝室を作ることができます。
和室は天井クロスも重要
今まで壁紙のお話をしてきましたが、和室は天井クロスも重要です。天井クロスは、スタンダードなものでは木目調やあじろ風のものがありますが、無地でもアースカラーならほとんどの部屋に合います。
天井クロスは、壁紙や照明・建具のデザインに合わせて選ぶのがおすすめです。ただし、あまりにダークな色だと圧迫感があるので、薄い色や暖色系を選ぶと良いでしょう。
和室の壁紙の張替えは
壁紙の張替えの費用相場は1㎡で計算することが多く、6畳間なら約3万円程度です。
和室の壁紙は、使う用途によって選ぶのが一番しっくりとします。客間なら温かみと落ち着きのある白ベースのもの、仏間ならフォーマルで地味目なもの、リビングや居室なら自分のライフスタイルに合わせて、色や柄も豊富な中から選ぶと良いでしょう。寝室は調湿性のある珪藻土の壁紙がおすすめです。
また、壁紙とともに天井のクロスも、部屋の用途や雰囲気に合わせて選ぶことを忘れずに行いましょう。