「ハイブリッド給湯器というものがあるらしいけれど、具体的にどんな仕組みでどんなメリットがあるのだろう?」という人は多いと思います。これから給湯器を交換しようと思っている人や、新築・リフォームをお考えの方は、具体的なメリットやデメリットを知りたいと思うでしょう。
そこで、今回はハイブリッド給湯器のメリットやデメリットなどをご紹介します。「ハイブリッド給湯器ってどうなの?」と思っている人は、ぜひ参考にしてください。
「電気」と「ガス」の両方で給湯・暖房
ハイブリッドとは「混合」という意味ですが、給湯器の場合は「電気」と「ガス」の両方で給湯や暖房ができるシステムのことです。
ただし、通常のガス給湯器ではなく、エコジョーズという効率の高いガス給湯器とヒートポンプとの組み合わせとなります。使ったお湯を燃料に変えることで、給湯や床暖房などに回すという仕組みです。
具体的には、お湯の量に合わせて、電気とガスの使用をコントロールすることができます。使用するお湯の量が少ない時にはヒートポンプでお湯を沸かし、風呂など大量にお湯を使用する場合はエコジョーズでお湯を沸かします。
エコジョーズは、現在、リンナイ・ノーリツ・パロマ・パーパスの国内4メーカーから販売されています。メーカーによって性能や機能に、ほぼ違いはありません。給湯器を交換する時には、基本的にどのメーカーの商品にも交換が可能です。
ハイブリッド給湯器のメリット
では、ハイブリッド給湯器にするとどんなメリットがあるのでしょうか。
節約できる
冬はお湯だけでなく、暖房も必須です。ハイブリッド給湯器の場合、温水式の床暖房にすれば、ガスと電気のどちらか、効率の良い方でお湯を沸かすことができます。そのため、エコで知られるエコジョーズやエコキュートなどと電気を別々で使用するよりも、さらに光熱費がお得になります。
例えば、通常のガス給湯器を使っている家庭で、ガス給湯器にかかる費用が年間10万円とすると、ハイブリッド給湯器にすれば年間4万円以上節約することができます(地域によります)。
停電やガスの停止に強い
ハイブリッド給湯器は電気でもガスでも使えるため、停電時にはガスで、ガスが停止した時には電気で給湯できるため、とても便利です。
CO2削減で地球に優しい
従来型のガス給湯器は、どうしてもCO2(二酸化炭素)を排出せざるを得ませんでした。しかし、ハイブリッド給湯器なら、CO2を約半分に削減することができます。
近年、世界各地で大きな自然災害が問題となっていますが、大きな原因の一つは地球温暖化です。個人レベルからCO2の削減を意識することも叫ばれていますが、これから給湯器を交換する人がハイブリッド給湯器にすれば、地球破壊の抑制にもつながります。
コンパクト
エコキュートなどの従来のタンクユニットと比較すると、スリムでコンパクトなため、設置面積が少なくて済みます。
ハイブリッド給湯器のデメリット
光熱費を大幅にダウンし、地球にも優しいハイブリッド給湯器ですが、デメリットもあります。
設置場所が必要
ハイブリッド給湯器は一戸建てなら取り付けに問題はありません。しかしマンションの場合には給湯器の設置場所が限られている場合があります。
コンパクトとはいえ、ハイブリッド給湯器は通常の給湯器よりも多く場所を取るので、購入する前に設置できるかどうかの検討が必要です。
設置に費用がかかる
現在普及しているエコキュートやエコジョーズに比べると、ハイブリッド給湯器はまだまだ新しいシステムなので、設置費用が高くつきます。補助金の対象になっている場合は、導入費用が抑えられますが、新しいシステムゆえに自治体によっては補助金の対象となっていない場合があります。
補助金に関しては、各自治体に確認するようにしましょう。
暖かい地域ではかえって高くつく可能性もあり
ハイブリッド給湯器は床暖房と組み合わせるととってもお得なシステムです。従って、床暖房が必要ない日が多い暖かい地域では、かえって高くついてしまう可能性があります。
ハイブリッド給湯器の使用が適しているのは、主に寒い地域です。
ハイブリッド給湯器のまとめ
まだあまり一般的に普及していないハイブリッド給湯器ですが、エコで光熱費を節約できることもあり、今後は普及していくことでしょう。
オススメのハイブリッド給湯器は、以下のページで詳しく紹介しています。購入を検討している人は、こちらもぜひチェックしてみてください。
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