浴室のドアはほとんど毎日使いますから劣化も激しくなりますよね。
毎日の開閉に加えて、水やお湯、さらにシャンプー等にも常時触れるハードな環境ですから、ある意味止むを得ません。パッキン部分が硬化して水漏れしたり、ドアの締まりが悪化して閉まりにくくなったり、
常時、水を使う場所なのでカビの発生も避けられません。
浴室のドアの縁がカビで真っ黒になってしまうといくら掃除しても全くきれいにできませんよね。
では浴室のドアが劣化して、不具合が生じた時などは、どのようにして対処すべきなのでしょうか?
また耐久年数やメーカーごとの価格などはどうなっているのでしょう?
今回は、その辺りをお伝えしたいと思います。
浴室ドアの種類
浴室ドアには大きく分けて3種類あります。「開き戸」「中折れ戸」「引き戸」です。
開き戸
このタイプのドアのメリットは、ドアノブがレバータイプなら子供にもお年寄りでも軽く開閉しやすいことです。ただし開き戸タイプはドアが前後に開閉するので、浴室のスペースが充分に確保されていないと設置が難しいというデメリットがあります。
またバスマットが置きにくいというのもデメリットです。
ドアが浴室側に開くタイプであれば、高齢者の方がもし入浴中に気分が悪くなり倒れた時などに救助に支障をきたす恐れもあります。
<メリット>
- 開閉しやすい
<デメリット>
- スペースが必要
- バスマットが置きにくい
- 内側に人がいれば開けられない
中折れ戸
開閉時にあまりスペースを必要としないというメリットはありますが、構造的に他のドアと比べると故障しやすいというデメリットがあります。
また開閉時に力を入れるので、手の力の弱い子供やお年寄りには開けにくいかも知れませんね。
折れ曲がり部分に汚れがたまりやすく掃除しにくいという欠点があります。
<メリット>
- 少ないスペースで取り付け可能
<デメリット>
- 故障しやすい
- 開閉にある程度の力が必要
- 掃除がしにくい
引き戸
このタイプは開閉の際にスペースを取らず、弱い力でも開けやすいことと、万一浴室内で人が倒れた場合でも救助する際にドアが支障なく開けられるということで、バリアフリーリフォームを実施する時の推奨ドアタイプに指定されています。
ただ、レールにゴミやホコリがたまりやすいのが難点ですね。
また現在、開き戸や中折れ戸にしている場合に、新たに引き戸にリフォームする場合は、引き込みスペースの確保など工事が必要となりコストが掛かります。
浴室ドア交換時の費用相場は?
内容 | カバー工法 | ドアの交換 | 外枠+ドアの交換 |
開き戸 | 5万円前後 | 3〜5万円 | 7〜10万円 |
中折れ戸 | 6〜7万円前後 | 3〜6万円 | 8〜12万円 |
引き戸 | 10万円前後 | 8〜10万円 | 13〜16万円 |
(カバー工法とは既存のドア枠の上からリフォーム用のドア枠を重ねて設置する最も一般的な方法です。もしも、この工法でリフォームできるのであればコストが抑えられます)
お風呂のドアは意外と耐久度が低いもの。
ユニットバスの耐久度は一般的に15~20年程度とされていますが、ドアは開け閉めの頻度が多く常に高温多湿の苛酷な環境に晒されていますから傷みやすいのも当然かも知れません。
現時点でお宅のお風呂のドアはスムーズに開閉できていますか?
少しでも不具合があるのであれば、早めの補修が大切です。
家庭に設置されている比率の高い中折れ戸に関しては、戸車が構成部品として使用されています。実はこの部分の故障が多いのです。大体、8~10年程度で修理や部品交換をすることが望ましいとされています。
浴室のドア交換に関してのまとめ
各ご家庭で家族構成やお風呂場のスペースなど全然条件が違いますから一概には言えませんが、お年寄りがいらっしゃるのであれば思い切って引き戸タイプにリフォームした方が安心かも知れません。
パネルやガラス1枚でできている引き戸は、掃除もしやすく見た目もスッキリしています。
また極めてシンプルな構造ですから故障も少ないです。
もし浴室や脱衣スペースが狭い場合には、開閉に最小限のスペースしか必要としない中折れ戸が適しています。
開き戸はドアの開放のために前後にある程度のスペースが必要となりますが、耐久性が高く掃除もしやすい利点があります。
それぞれのご家庭で事情にぴったりと合致した浴室ドアを検討してみてください。