リフォームという言葉は知っていても、いざ実行と考えると迷うことがたくさんあります。
費用や依頼先、そもそもどういった工事をリフォームと呼ぶのでしょうか・・・この記事でぼんやりとしていたリフォームの全体像をつかんでいきましょう。
そもそもリフォームって何?
リフォームとともに多く聞かれる言葉が、リノベーションです。
そのため、「自分たちがやった方がいいのはリフォーム? それともリノベーション?」という疑問を感じている人が多くいます。
リフォーム
壊れていたり古くなった住まい、またはその一部分を直したり、きれいにしていく作業です。
もとに戻すという意味で、「原状回復」とも呼ばれます。
リノベーション
もとの状態にしたうえで、新たな付加価値を加えていきます。
具体的には修繕をしながらデザインを一新したり、使いやすい間取りに変えていくなどします。
仮にキッチンでもとの状態を100%とし、古くなって70%くらいの機能や見た目に落ちてしまっている場合の対処を、わかりやすく計算式にして比べてみましょう。
- リフォーム
70%+30%(リフォーム工事)=100%(もとの状態)
- リノベーション
70%+60%(リノベーション工事)=130%(30%の付加価値が付いた状態)
しかし実際の線引きは曖昧です。
リフォームでもキッチンを壁付けから対面型に変えたり、和室を洋風のリビングにガラリと変更するといったことがおこなわれています。
「今の住まいに必要な修理をして、新しくする」、そのための幅広い工事全般をリフォームと捉えておいてもいいでしょう。
メリットとデメリット
リフォームを上手におこなうためには、そのメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。
メリット
・費用が安い。
・工期が短い。
・工事中も仮住まいに移る必要がない。
・全体的に満足度が高い。
デメリット
・間取りを自由に変更したり、建物の構造を大きく変えることはできない。
・老朽化の度合いやシロアリの被害など、建物の状態によっては費用が多くかかる。
もっとも気になるのは、やはり予算に関わる点でしょう。
リフォームは必要な所、希望する部分だけを工事するので、予算や工事期間も調整がしやすくなります。
マンションのリフォームで考えると、新築または中古マンションへの住み替えに比べ、圧倒的に低予算でできます。また長く住んでいれば資産価値は下がりますが、リフォームをしていることで査定額が維持できる場合もあります。
リフォームをしたい場所と年数
住まいの中で実際にリフォームをしたい場所ですが、「キッチン」「バスルーム」「洗面所」「トイレ」といった水回りのニーズが高めです。水を使うので傷みやすい、汚れやすいというのが大きな理由です。20年を超えた建物だと、特にこうした水回りに対する希望が高いようです。
ニーズの高いリフォーム
- キッチン
- バスルーム
- 洗面所
- トイレ
「断熱性の向上」や「収納を増やしたい」といったニーズも多くあります。
マンションでも部屋の向きや位置で不具合が生じやすく、カビや結露に悩まされているケースもあるので断熱リフォームは多くおこなわれています。
収納はデッドスペースの有効活用として、築年数がそれほど経ってない建物でもよく実施されています。
なおリフォームは内装だけではありません。
屋根や外壁といった外装、庭や外構などエクステア部分のリフォームもあります。
費用と依頼先、注文方法
たとえばシステムキッチンの交換は50万円以上、間取りの変更をともなうと100万円を超えるといったことが費用の目安としてよく紹介されています。
ただし「どの場所をおこなうか」「戸建てか、マンションか」「築年数はどのくらいか」などで、実際の費用は大きく変わってきます。
どういったリフォームをしたいかのヒアリング、それと建物の状態を直に確認する現地調査で正確な費用が算出されます。
費用の内訳は、工事費と設備費がほとんどです。
特に設備費が多くを占めるので、安く抑えるには最新設備や機能にどこまでこだわるかがポイントになるでしょう。
安く抑えるには最新設備や機能にどこまでこだわるかがポイント
リフォームの依頼先は地元の工務店がもっとも多く、次いでリフォーム専門会社、大工や職人さんになります。施工したハウスメーカーに依頼をすることもあります。他に設備メーカー、設計事務所でリフォームを手掛けている所もあります。
実際にリフォームをおこなう場合は、まずこうしたリフォーム業者数社に問合せをします。
ヒアリングと現地調査の後に見積もりやプランが提示されますので、納得できるものに契約をしましょう。
依頼先は価格以外に、説明のわかりやすさや丁寧さを評価して選ばれることが多いようです。
依頼先は、説明のわかりやすさや丁寧さが決め手!