自分の親が年老いて身体が不自由になり、自分だけでは生活出来ないような状況になるのを目の当たりにするのは子供にとって非常に悲しく辛いものですね。
老化は誰にでも公平に訪れます。親が老後を安全に自分らしく元気に暮らして欲しいと願うのは子供にとって極めて自然で共通の願いであると思います。
年老いた親を呼び寄せて同居するようなケースでは、どうしても事前に介護リフォーム(バリアフリー化の工事も含めて)考慮する必要があります。
高齢者が寝たきりになる原因は自宅にあった!
高齢者が寝たきりになったりする原因で最も多いのが、意外にも自宅でのつまずきや転倒事故による骨折などです。全体の事故発生の77%が自宅で発生しています。
これは高齢者が一日の大半を自宅で過ごす訳ですから当然といえば当然かも知れません。
高齢者の場合は足腰が弱くなり、一旦骨折などをしてしまうと治癒までに非常に長い時間が掛かります。本人は感覚的には普通に足を上げて室内を歩いているつもりでも、実際には床から足が上がっておらず、ちょっとした畳と絨毯の境目などにつまずいて転倒してしまって、悪くすれば大腿骨骨折などの大ケガに繋がります。
一旦、骨折で寝たきりになると脳への刺激も乏しくなり、一気に痴呆が進行したりする場合もあります。
従って、文字通り転ばぬ先の杖じゃないですが、そのような悲劇にならないように自分のことは自分で出来て、プライドを持ってはつらつと毎日を過ごしてもらえるような環境を準備するのは子供の努めだではないでしょうか。
その意味で、介護リフォームは待ったなしの課題なのです。
介護リフォーム(バリアフリーリフォーム)とは?
では、介護リフォームとは、どのようなものを指すのでしょうか?
一般的には次のような工事内容が主体になります。
- 玄関、廊下、トイレ、階段などに安全のための手すりを設置する。
- 室内のバリアフリー工事。リビング、トイレ、玄関、浴室、通路などで段差を無くしてフラットにしたり、場合によってはスロープを付けたりする工事。
- 浴室や階段などの床材がもし滑りやすいような材質であれば、転倒防止の意味で滑りにくい材質のものに変更したりします。そして車いすを使用されるのであれば、動きにくい和室の畳などはフローリングに変更すべきかも知れませんね。
- また各部屋のドアなども握力の衰えたお年寄りでも開けやすい引き戸やアコーディオンカーテンなどに変更することも必要になります。
- もし和式トイレであれば、これもお年寄りにとって立ったり座ったりの負担の少ない洋式トイレに変更すべきですね。
上記に示した介護リフォームは介護保険が適用されるリフォーム内容です。
介護リフォームの具体的なプランを作成される場合、主役はあくまでも介護されるお年寄りですから、介護者の現状に対しての不都合を感じている点とか要望事項などを細かく聞き取って相談した上で、充分にリフォームに反映させるようにしなければいけませんね。
もちろん、その際には介護する側の使いやすさも重要ですから、両方の視点から見てベストのプランを作成すべきでしょう。
介護リフォームの業者はどうやって選定すれば良いか?
介護リフォームの工事を検討する際には、必ず複数の業者から相見積もりを取るようにして価格や条件などを比較検討することが大切です。一社だけの見積もりでは、それが高いのか安いのか、妥当な金額なのか判断出来ませんから。
そして業者自身が、これまでに介護リフォームやバリアフリー工事などを数多く手掛けているかどうかもチェックしましょう。極力、施工実績が豊富な業者を選ぶのが無難です。
また大切なポイントは、介護リフォームの工事は介護保険の住宅改修助成制度を利用出来る場合があるので、その辺の事情を詳しく説明してくれるような信頼出来る業者を選ぶことが大切です。
何と言っても介護者や介護をする側に立って親身にリフォーム提案してくれるかどうかも重要ですね。その辺りも慎重に検討して、お年寄りが安全で快適にすごせるような介護リフォームを実現してください。
- 複数のリフォーム業者から見積もりをとろう
- 施工実績豊富なリフォーム業者を選ぼう
- 介護保険の住宅改修助成制度に詳しいリフォーム業者を選ぼう