更年期の症状には便秘もある
更年期の症状はいろいろありますが、便秘もその中の一つです。
30代くらいまでは便秘なんてしたことがなかったのに、更年期と言われる年代になって急に便秘になったという方は、ほぼ更年期障害だと考えられます。
更年期になぜ便秘になるのでしょうか。
これには自律神経が関係しています。
交感神経と副交感神経のバランスが崩れると便秘になる
自律神経は、呼吸や体温調節など、カラダの中のコントロールできないものを動かしながら私たちの生命活動を支えています。自律神経には、日中活発に働く交感神経と、夜中に活発に働く副交感神経がありますが、どちらかが優位に働いてもカラダの不調につながります。
たとえば、交換神経は胃腸の働きを抑え、副交換神経は逆に活性化させます。
ホルモンの急激な変化やストレスなどで副交感神経が弱まってしまうと、腸のぜん動運動が鈍くなります。
そのため、便を押し出すことができずに便秘になってしまうのです。
自律神経が乱れてしまうと、イライラしたり気分が落ち込んだりしますが、それがストレスになって便秘になることが考えられます。
更年期の便秘解消法は?
更年期の便秘であると確定した場合、更年期障害の治療を行うと良くなることがあります。
ホルモン補充注射をする
更年期は女性ホルモン(エストロゲン)が減少してしまい、様々な不快な症状があらわれるのですが、このエストロゲンを補充する治療を行うと改善することがあります。
サプリなどでイソフラボンを意識的に摂取する
しかし、これは日常生活にも支障があるような場合で、それほどひどくないのであればエストロゲンと似た働きをするイソフラボンを意識して摂るようにすると良いでしょう。
腸内環境を整える
また、食事などで改善していくと良いでしょう。
便秘の解消には、規則正しい食生活だと言われますが、更年期の便秘でも同じです。
食物繊維をたっぷり食べるようにし、腸内環境を良くするためにヨーグルトやチーズなどの発酵食品やオリゴ糖を摂るようにします。
食物繊維には不溶性食物繊維(ごぼうなど)と水溶性食物繊維(昆布やわかめなど)があるのですが、腸の動きが悪くて便秘になっている人が不溶性食物繊維ばかりを摂り過ぎるとかえって便が固くなって悪化してしまうので注意してください。
不溶性食物繊維を2、水溶性食物繊維を1の割合で摂ると良いでしょう。
トイレは我慢しない
普段の生活で、トイレに行きたくなったら我慢せずに行くことも大切です。
便意を我慢すると便秘になりやすくなるので、できれば決まった時間にトイレにいく習慣を作るようにしましょう。
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食後は休憩する
食事は三食しっかり食べること。
しっかり食べると腸のぜん動運動が活発になりますから、食後しばらく休憩するうつにトイレに行きたくなります。
食事をしてすぐに仕事にかかるとか、出かけるというのはなるべく避けたいですね。
これらのことに気をつけていれば徐々に便秘は解消されることが期待できます。
どうしても良くならない時は病院で診察を受けてください。